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日記
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1.4キロ体重増えました。
理由は不明。
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無題
自室に入ると、携帯電話でオークションのサイトにアクセスする。
兄に言われたとおり、検索すると、三十六件が表示された。
そこから、残時間短で検索を行い、土曜日に終了のものが現時点で三つ、日曜日に終了のものが七つ、月曜日に終了のものが二つ、火曜日に終了のものが六つ、水曜日に終了のものが九つであることが分かった。
土曜日のものは、すでに入札価格が予算の2500円を超えていたので、日曜日のものをチェックしていく。
現在の評価が高く、また悪い評価がほとんどない相手の出品物を見つけたら、友達にメールというボタンを押し、牧野のパソコンのウォッチリストに登録をしてもらう。
同様のことを、月曜日から水曜日終了の出品物に対しても行い、向こうがいつでも入札できる状態にしておく。
それにしても、「崖の上のポニョ」の人気はやはり高いようで、それら全てが落札価格2000円を超えていた。
また、普段取り扱っていない試写会の当選ハガキにもかかわらず、牧野兄の正確な分析に舌を巻く。
正直なところ2500円の出費はかなり痛いものだが、人間関係が改善されることを考えるとそれほど高い買い物とはいえないだろう。
2500円が高いと思うのは、あくまでも自分がその一度は当選したはがきをなくしてしまったからだ。50円のハガキで手に入れたものをどうして50倍近い値段で買い直さなくてはならないのか、というケチな考えが頭の隅に残っているからだろう。

日曜日、出品物の終了時間が残り三時間を過ぎたあたりで、牧野兄にメールを送った。牧野のウォッチリストに登録されたものを、もう一度友だちにメールという操作をすることで、牧野兄に入札してほしいという意思表示になる。さらにもう一度同じ操作をすると、そのオークションからの撤退してほしいという意思表示になる。
かぎりなく2500円に近い場合、またわずかに2500円を超えて落札価格が決定する可能性のある場合に、オークションを続けるかどうかを自分で選択することができる。もちろん、入札を取り消すことはできないので、自分が最高入札者でないことが条件となる。

入札した時点で、価格は1800円とだった。残り時間三時間のところで入札を行ってもらったが、それ以降、この価格を上回る入札は行われていない。このままいけるんじゃないか。ひょっとしたら、初めて2000円を割り込むんじゃないか、と甘い考えが浮かんだ。
しかし、そうはならなかった。
終了1分前になると、こちらを上回る入札が行われた。相手の入札額は2001円。こちらの入札額は2000円まで自動的に入札されるので、完全にこちらの入札額を読まれていたことになる。
終了五分以内に新しい入札が行われたので、終了時間が五分延長される。
この五分以内に、撤退か継続かを決めなくてはならない。
当然、継続。メールを送り2500円までの入札を頼む。
その結果はすぐに反映され、再び五分間の延長となる。現在の入札額は2101円となっている。
残り時間が四分になる。これ以上入札をしてくるな、と念じながら何度も更新ボタンを押す。
残り時間が三分になる。携帯電話を握り締める手が、汗ばんでくる。
残り時間二分。一秒一秒がとても長く感じられる。追われることがこれほど神経を尖らせるものなのかと思わずにはいられない。
残り時間が一分になる。この時点で、ほぼ勝利を確信する。何度も更新ボタンを押し、自分の価格が最高入札額であることを確かめる。そろそろ三十秒以上が経過しているはずだ、そう思いながら、何度目かの更新ボタンを押す。
すると、思わず目を疑った。
最高入札額は2501円に書き換えられ、新たに五分間の延長となったのだ。完全にこちらの入札額を読まれている。
撤退か、継続か。
これまで、入札額で争っているのは、一人。
IDはhatori081968。


NONAME 2008/12/29(Mon)15:21: 編集
無題
撤退のメールを送った。
ここは、相手に勝ちを譲ってやろう。
この次の出品物で、落札をすればいい。
この時点では、そう考えていた。

しかし、この日、結局成田は落札ができずに終わった。
この日の終了物、残り六つ全てがhatori1968に落札されたのだ。
それも、こちらの入札価格を完全に呼んでいて、相手は必ずこちらよりも一円上の価格を入れてくるのだ。
そのほかにも入札者はいるが、しかし、彼らは、2000円のあたりで入札から下りる。
そのため、最終的には、必ずこちらとhatori1968の一騎打ちとなる。
それにしても、こいつは一体何者なんだろう。
入札者同士は相手の情報がまるで分からない。出品者なら相手の評価とその内訳を知ることができるが、こちらからわかるのは、評価14という数字だけだ。

しかし、このhatxxxxという男は、ほかの
崖の上のポニョの試写会の出品物も次々と落札しているようだ。ただ、その落札の仕方には法則があるようで、成田が試写会に行く土曜日の東商ホールとなっている。
その日には、四回の試写会があるが、hatxxxxにとっては、どの試写会も同じ価値があるようで、次々と自分のものにしていく。
なぜ、そんなに金があるのだろう、と不思議に思わずにはいられなかった。
ただ、このhatxxxxというIDの入札がかなりほかの落札希望者にも目撃されてきたのだろう。
彼と争う入札者は、次第に減ってきた。どうせ、あいつが買うに決まっている、という考えがほかの人間にも広まってきているようで、2000円強という相場は、大分値崩れしていた。安いときは、1600円程度で落札される。たまに、事情を知らない入札希望者が彼と値段を吊り上げあうが、最終的には彼の背を見ることになる。
月曜日になると、彼の評価が20になっていた。
彼の評価の全てがポニョでできているのではないか、という疑問がわきあがる。
その日の終了物は2つだが、それらも全てhatxxxxに落札された。
そんなとき、牧野から電話がかかってきた。
「はとりにやられたな」
「はとりって?」
「hatxxxxって表示されてるだろ?あいつのID」
「そんなのどうして分かるの?」
「兄貴が調べたんだ。出品者は落札者のIDと評価の内訳を知ることができる」
「出品って、当選ハガキは扱ってないんじゃ?」
「ないよ。多分兄貴、頭にきたんだろうな。自分が落札しようとしているものが次々と落とされていくだろ?それで、どんなやつがやっているのか知ろうとしたんだ。それで、兄貴はありもしないハガキを出品した。もちろん違反だ。兄貴はダイヤがほしいくせにそういうことをわりと平気でやるんだ。
入札されたものを出品者が自分の都合で取り消すと、525円の手数料がかかるんだけど、兄貴にとっては525円よりも相手を知ることのほうが大事だと思ったんだろう」
「で、兄貴はそいつのIDを見たわけだ。そいつの評価も当然見たわけだけど、あいつは異常だ。落札専門のやつはいても、同じものだけを落札し続けるやつっていうのはまずいない。転売が目的でもない。あいつは、手に入れたはずの商品をひとつも出品していないからだ。あいつの評価は全部ポニョの試写会だ。その全てが良い評価」
「正直なところ、このままだとお前の付け入る隙はない。あいつは、完全にお前の予算を読んでる。あいつがお前と争っているときの落札額は必ずお前の一円上だろ?」
「あいつ、評価低いくせに、慣れてるって兄貴が言ってた。あいつを出し抜きたいなら、予算を上げるか、日付を変えたほうがいいかもしれないって」
「それは無理だ。だって、妹にはもう日時と場所を言ってるんだ。いまさら変更はできない」
「じゃあ、予算を上げるしかない。これまでのところ、あいつは3000円以上の入札はしていない。
お前が3000円以上の予算を出せば、もしかしたら、あいつを出し抜けるかもしれない。
あと、もう一つ、あいつを出し抜ける可能性がある。それは、即決商品だ。あらかじめ、即決希望額が決められていて、その額を入札すると、落札ができるっていう仕組みだ。お前も何度か見ただろ?出品物の商品のそばにかごのアイコンがあるやつ。あれが、即決商品の目印だ。
NONAME 2008/12/29(Mon)16:02: 編集
無題
日付が迫ってくると、終了までオークションをやっていたらちゃんと取引を終えられるかどうか心配--創刊が得る出品者は、即決価格を設定する。それを、お前が落札する。即決価格は入札額の駆け引きがないから、見つけたものがちになる。お前が、勝てる可能性があるとしたら、そこだけだな。なるべく時間があったら、携帯電話をチェックしろ。それで、やつよりも早く見つけてこっちにメールを送れ。それで、落札が可能になる。
NONAME 2008/12/29(Mon)16:05: 編集
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